奈良伝統品 高山茶筅 黒竹 真
日本の伝統工芸品である奈良県の高山茶筅 黒竹を使用した真 六十本立になります。
全ての工程を伝統技術を持った職人が一つ一つ丁寧に手作りしているため、美しい茶筅に仕上がっております。
真の形の特徴は卵形の湾曲で穂先だけでなく穂全体を削り上げており、全体的に細く仕上げられているため弾力があり良くしなりきめ細やかな抹茶を点てることができます。
現在の日本では茶筅の職人が15名ほどしかいないと言われており、その高い技術が施された高山茶筅は非常によくしなり、キメが細かく滑らかな抹茶を点てる道具としても優れており、長く使うことができるよう丁寧に作られています。
・高山茶筅の歴史
約500年前である室町時代に奈良県 生駒にある高山にて誕生しました。
侘茶(わびちゃ)の創始者とも言われる茶人・村田珠光より茶道に相応しい攪拌(かくはん)する道具の製作を依頼され、鷹山民部丞入道宗砌が作成したと伝えられております。その後、生みだした高山茶筌は、後土御門天皇に献上。大変気に入られ、お褒めの言葉とともに天皇から「高穗」の名を賜りました。感激した宗砌は茶筌の製作と技術向上に励み、製造法は高山家の一子相伝となり、その後、高山一族が別の地へ赴任する際、残る家臣16名に秘伝の茶筅の製作を託しました。
・製作工程
高山茶筅は下記の8つの工程を丁寧に全て手作業で行うことにより、美しく美味しい抹茶を点てる茶筅に仕上がります。
「原竹」
2~3年寝かした竹を必要なサイズにカットします。原料となるのは白竹・黒竹・煤竹の3種類がよく使われる。
「片木」
穂先を作るための最初の工程。節の上半分位から穂先となる部分の表皮を剥ぎます。そして穂先となる部分を包丁で割ります。竹の太さにより違いはありますが最低12割、最大24割に基準にします。
「小割」
片木で割った部分をさらに細かく割っていく工程。割るときは大小交互に割っていきます。
「味削り」
抹茶の味を左右する最も難しく重要な穂先を作っていく工程。根元より穂先が薄くなるよう丁寧に削っていきます。その後身側に丸くなるようにしごき、形を作っていきます。
「面取り」
茶筌の上がり穂を1本ずつ、穂の両角を少し削り角を取る工程。角をなくすことでお茶が付着しにくくなります。
「上編・下編」
下編した上がり穂を根元をしっかり固定するため糸を二重にかける上編を行う工程。
「腰並べ」
茶筅の大きさを決め、下がり穂や根元の高さ、間隔などを整える工程。
「仕上げ」
穂先の乱れを直し、形、穂先までの高さと間隔など調整する最終工程。
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